トップコラム中国の過剰な反応ぶり【上昇気流】

中国の過剰な反応ぶり【上昇気流】

 自らの姿が鏡に映った猫が、ドキッとして警戒心を露(あら)わにする。逆上して飛びかかろうとすることもある。他の猫が自らのテリトリーに侵入してきたと捉えるのだ。最近の中国の対日言動を見ると、こんなシーンが目に浮かぶ。

 日本への観光や留学の自粛指示、日本産ホタテなどの輸入規制、中国国内での日本人アーティストのイベント中止等々。“報復措置”がエスカレートし、高市早苗首相の台湾有事発言に怒りの拳を下ろせずにいる。

 中国は高市発言を奇貨として日本への優位性を決定的にしたいのだろう。しかし、日本政府は発言の撤回を拒否した。困った中国は、習近平国家主席が半ば主敵のトランプ米大統領に電話会談まで申し込んで日本への怒りを訴える始末だ。

 共産党独裁下にある中国は、権力闘争の体質もあって相手の出方を闘争の一環と受け止める。南シナ海でのフィリピンやベトナムとの領有権争いで過剰な船舶攻撃に出るのもその表れだ。

 対日輸入規制一つをとってみても日本側だけが大きな影響を受けたのではない。中国側も同様だが、日本と違って世論を規制管理できるためその事情は一切伝わらない。報道の自由の非対称性で日本の不利だけが喧伝(けんでん)されるのだ。

 一方、日本側は駐大阪の中国総領事の暴言に対し、まずは中国側の措置を促すなど冷静な対応を取っている。歴代王朝とは全く異質の共産党王朝の現中国では孔子が唱える懐の深さは夢だろうか。

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