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3時間の映画にひやひや

映画「国宝」の場面写真 c吉田修一/朝日新聞出版 c2025映画「国宝」製作委員会

 先週、話題の映画「国宝」を観(み)た。ちょうど勤労感謝の日を挟む3連休の最後の日(11月24日)に、午前中から夕方にかけてポッカリ空白の時間ができたためだ。

 公開から6カ月近く過ぎて既に1000万人以上が観ているので、簡単に予約が取れるのかと思ったが、休日ということもあって、そうはいかなかった。昼すぎに上映する映画館を検索すると、用事で訪れた新宿の劇場は満員。他の劇場も前の方に空席があるだけで、もう諦めようかとも思ったが、日比谷まで移動して観ることにした。

 「国宝」はその日、ちょうど公開172日目で観客動員1231万人、興行収入173・7億円を突破し、実写邦画の歴代1位に躍り出た。「踊る大捜査線 THE МOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」の同173・5億円を実に22年ぶりに超えたのだという。

 吉沢亮さんが演じる主人公の喜久雄が、血筋がものをいう歌舞伎の世界に入り、実力で人間国宝に上り詰めるまでの波乱万丈の人生を描いているが、歌舞伎には門外漢の筆者の目でも、辿(たど)ってきた紆余(うよ)曲折の全てを昇華した最後の舞いの美しさは圧巻だった。

 ただ、3時間の上映時間には参ってしまった。既に、夜中でも1時間半ごとに生理現象で目が覚めるようになっている。直前にトイレを済ませ、ドリンクも持たず席に着いたが、最後の30分はかなりひやひやもので、エンドロールが終わるや否や両隣の人を差し置いて席を立ってしまった。

 年を取ると身体のいろいろな部分に変調を来すが、まだ、それぞれに効く(とされる)薬を飲んでいいものか悩んでいる。叔母たちが毎食、何粒もの薬を飲んでいる姿を見てきたので、大病ならまだしも、薬に依存する生活もどうかと考えてしまうからだ。そんなことを考えていられるのも、まだ元気だからかもしれないが。

(武)

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