
先日、ブラジル中西部にある世界最大級の陥没穴(ドリーネ)を訪れる機会に恵まれた。
陥没穴の名前は「ブラコ・ダス・アララス」。直径500㍍、深さ100㍍の世界最大級のドリーネで、コンゴウインコ(通称アララ)をはじめとする多くの鳥類が生息する場所として有名だ。
自然体験型の観光地として整備される一方、私有自然遺産保護区(RPPN)に指定されており、1日当たりの訪問者数が制限されている。
入り口で入場料を払うと、専門ガイドの案内で森林の中を歩き、陥没穴の縁に設置された展望台に案内される。
早朝など鳥たちが活発になる時間帯に訪問すれば、多くのコンゴウインコが穴の中を飛翔する感動的なシーンに出合う。穴の底は緑の森林になっており、赤褐色の崖とのコントラストの中を、熱帯の色彩をまとったコンゴウインコが飛び交う姿は幻想的でもある。
自然好きや写真愛好家にとっては、まるで夢のような場所と言っても過言ではないだろう。筆者もわれを忘れてカメラのシャッターを切った。
昔、この穴ではハンターによるコンゴウインコの捕獲や狩猟が横行し、絶滅寸前にまで追い詰められた。その後、現在の所有者一族が周囲の土地を購入し、コンゴウインコの保護に尽力した。
ブラコ・ダス・アララスは、日本から遠いブラジルのさらに奥地の僻地(へきち)にある観光地でアクセスも決して良くはない。ただし、数百万年もの時間と自然や動物を大切に思う人々の心がつくり上げた奇跡のような光景に圧倒されることは間違いない場所だ。(S)






