トップコラム日常に溶け込む「養生」台湾から

日常に溶け込む「養生」台湾から

 中国でローカルな店を訪れると、メニュー表に「養生」という文字をよく見掛ける。大抵はゴマやクコの実、ハスの実など体に良い食材が入ったスープや蒸しパン、野菜炒め、お粥(かゆ)などメニューはさまざま。日本では病気の人に対して「ご養生ください」と特別な時に使うことの多い言葉だが、中国語では健康維持というニュアンスで日常に溶け込んでいる。
 夏にも見掛けるが、冬によく食べられるものに養生の名の付くメニューを目にする機会が多い。冬には乾燥したナツメやクコの実、生姜(しょうが)などがたっぷり入ったスープを頻繁に食べた。独特の風味もあり、慣れないうちは苦手だったが、年配の方や健康オタクの友人はこぞって勧めてくる。風邪気味であればなおのこと「養生だ」と言って食べさせようとしてくる。

 甘草という生薬を煮出したお茶を口にする機会も増える。飲んだ瞬間は苦いが、後から何とも言えない甘味を感じるお茶で喉に良く、消化を助ける効果がある。漢方薬の約7割に配合されるほど中華圏の人にとっては身近な生薬だ。

 普段お茶を飲む習慣のある知り合いは、体に良くてお茶としても飲めるから「養生だ」といって、毎日のように飲んでいた。最初は喉の渇きがなくなるなど良い効果を感じたが、どんどんと血圧が上がり、足に力が入らない状態になってしまったという。過ぎたるは及ばざるがごとしで、「養生」も過ぎては毒のようだ。(M)

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