
自民党と日本維新の会が連立政権樹立の合意文書に署名した。公明党の突然の連立離脱によって自維連立が瓢箪(ひょうたん)から齣(こま)のような形で生まれたが、基本的なスタンスや政策では自公連立よりよほど自然だ。生まれるべくして生まれた連立と言ってもいい。
1999年以来、26年続いてきた自公連立は、国家観や外交・安全保障という基本政策での開きに目をつぶって、とりあえず両党ウィンウィンを目指す政権の枠組みであった。
「99年体制」とも呼ばれる、この枠組みは政治の安定に一定の寄与をしてきたが、いざ外交・安保や憲法などの分野で保守的な方向に自民が進もうとする時に公明がブレーキをかけてきた。
国際情勢の緊迫度が今ほど高くない時はそれで何とか対応できたが、ロシア、中国、北朝鮮など力による現状変更を目指す国々の動きが激しくなる中では機能しない、賞味期限切れの連立となっていた。
合意文書の署名に際し、高市早苗自民総裁は維新を「国家観を共にする政党」と呼び、維新の吉村洋文代表も「国家観と日本を強くしたいという思いを一つにしている」と語った。日本の政党党首が「国家観」をここまで強調することはこれまでなかったのではないか。
自民と維新が連立に至る背景として、維新との連携に積極的だった安倍晋三元首相の存在も忘れてはならないだろう。閣外協力という形ではあるが、新しい連立の枠組みがもたらす変化は、相当に大きくなるだろう。





