
高市早苗自民党新総裁へのバッシングが続いている。総裁選で予測を大きく外し大恥をかいた既成メディアはもとより、野党陣営、特に女性議員たちの悲鳴にも似た「高市批判」が常軌を逸している。
日頃「女性復権」を掲げる福島瑞穂、辻元清美各議員らによる同性へのエールどころか、その拒否・排除感丸出しの言動にはあきれる。これほどの露骨さはかつてないほどだ。表面化はしていないが、自民党内にも反高市の女性議員は少なからずいるようだ。
ある自民党有力議員が総裁選直前の会合で「結局、政策とかではなく人の好き嫌いで選ぶんだよね」と喝破していたが、これは男女の別なくあるのだろう。嫉妬か、思想信条の明確な違いか、あるいは人間関係のしがらみなのか。
ただ言えるのは、高市氏の登壇が保守主義の基軸を明確にしたことで、党内外への緊張感をもたらしたことだろう。その最大の象徴が公明党の連立離脱だ。表向き「政治とカネ」の問題を挙げているが、「高市カラー」への拒否感なのは間違いない。
国家運営の基本政策の違いを封印し、何が何でも「高市政権だけは阻止する」という情念にも似た野党の連立工作はどこまで大義があるのか。“与党疲れ”で野党に戻る公明党も今後の去就が問われよう。
問題は「解党的出直し」を謳(うた)った自民党が何を教訓として出直すか。今こそ「早苗(備え)あれば憂いなし」ではないが、結束して内外の難題に取り組む姿勢を示す時だ。





