
フィンランドでは、生後8カ月から幼稚園に預けることができる。昨年の統計では、2歳未満の子供の43%が幼児教育を受けており、0歳から2歳未満の幼児の参加率は上昇傾向にあるという。
以前は、親が幼児を幼稚園に預けるのは仕事や学業のための必要手段だと考えられていたが、今では子供の権利だという考えが定着しつつある。
2022年に実施された家族休暇調査によれば、母親たちが幼児を早い時期に家庭外養育に預けることを前向きに捉えているという結果が出ており、1歳や1歳半という幼児でも家庭よりも幼稚園での幼児教育を選ぶ親が増えているという。
親の評判も良く、子供が他の子供たちから刺激を受け、「遊びや食事で、自立した行動を取ることが多くなった」といった声も寄せられているという。
一方で、教育水準の向上を強調するフィンランドでは、早期幼児教育の教師の資格を取るには、修士・学士過程修了が必要だが、卒業後、幼稚園の教師になろうとする人は多くない。多くの幼稚園で教師が不足しており、代わりに保育士が担当しているのが現状だという。
かつては、親が家庭で子供に話し掛け、本を読んで聞かせ、歌を歌って育てるというスタイルが主流だったが、家庭よりも幼稚園での時間帯が、幼児にとって有意義な学びの時間になろうとしているようだ。(Y)





