トップコラム“和鉄の女”高市早苗氏【上昇気流】

“和鉄の女”高市早苗氏【上昇気流】

就任記者会見に臨む自民党の高市早苗新総裁=4日午後、東京・永田町の同党本部

 英首相を務めた「鉄の女」マーガレット・サッチャー氏を尊敬する高市早苗氏が、女性初の自民党総裁に就任した。英メディアも高市氏を日本の鉄の女になることを目標にしていると紹介している。

 左派勢力の反対の嵐の中でも毅然(きぜん)と自身の信念を貫き、英国を再生させたサッチャー氏。そんな政治家が今の日本には必要だ。そういう意味で、高市氏の総裁就任は運命であり、何より本人がそれを自覚しているだろう。

 サッチャー氏は、英東部リンカンシャーで雑貨店を営む中流家庭の生まれ。高市氏も政治とは関係のないサラリーマン家庭の出身だ。国会議員に初当選したのも、サッチャー氏が33歳、高市氏が32歳と近い。

 最大の共通点は純粋な愛国心だ。英国で欧州共通通貨に参加するかどうかが議論されていた時、サッチャー氏は「共通通貨などに入ったらお札から女王陛下の肖像が消えてしまう」と強硬に反対した。子供っぽいとも取られかねない意見を率直に言うところに愛国心の素朴さ純粋さを感じた。

 「火中の栗を拾う」と宣言した高市氏。安倍晋三元首相が道半ばでなし得なかった課題に取り組むことになる。左派勢力やメディアは激しい攻撃を仕掛けてくるだろう。安倍氏への攻撃を見てきた高市氏はそれを十分覚悟しているはずだ。

 日本刀などの素材となる和鉄は、強いだけでなく、さびにくく、粘りがあるのが特長だ。強さ、切れ味だけでなく柔軟さも備えた「和鉄の女」に期待したい。

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