韓国紙セゲイルボ「社説」
保健福祉部(部は省に相当)の2023年の疫学調査によると、今年、65歳以上の認知症患者数は97万人で、来年は100万人を超えると予想される。一般的に認知症患者は認知能力と判断力だけでなく感覚も鈍るため、健康な高齢運転者と比較して交通事故の確率が2~5倍高いという。
現行の道路交通法は、認知症を運転免許の欠格事由と規定している。運転免許の所持者が認知症で長期療養等級を受けたり、6カ月以上入院治療を受けると、健康保険公団を通じて警察庁傘下の道路交通公団にこうした事実が伝えられる。警察庁は彼らを「運転免許適正判定対象者」と定め、専門医の診断書を公団に提出するように要請する。
こうした2度の通告に応じなければ、1カ月後に運転免許の取り消し処分が下されるが、認知症患者の大部分はこうして運転をやめる。昨年、適正判定対象者と分類された1万8568人のうち、診断書未提出によって免許が取り消された人は1万7333人に達する。
診断書を提出した人たちを対象として、公団が神経精神科の専門医などの意見を参考として、全国27カ所の運転免許試験場ごとに毎月、運転適性判断委員会を開く。昨年、同委員会の対象者は1235人だが、63・1%(779人)は「運転可能」、32・2%(398人)は1年後に再検査を受けなければならない「猶予」処分をそれぞれ受けた。95・3%は引き続きハンドルを握るようになるわけだ。
認知症患者も類型と重症度によっては、十分に運転できる上に、特に軽症者に対しては免許制限の根拠もないのが現実だ。実際に、軽症・中等症など認知症患者の5人に1人以上が運転していることが分かっている。
短期治療だけ受けて、長期療養等級を申請しなかったり、認知症との診断事実を公団に知らせなければ、適正判定対象者に分類されないというのが、もっと大きな問題だ。
75歳以上の運転者は、定期適性検査を受ける時に認知症安心センターで選別検査を先に受けなければならないが、75歳未満はこうした義務はない。選別検査の対象を65歳まで低くする方策を検討する必要がある。
運転能力評価を高度化して夜間・高速道路の走行を禁止するなど、個人別に制限された条件でのみ運転できる条件付き免許の導入も急がなければならない。急発進・ペダル誤操作の防止装置などの普及も活性化しなければならないだろう。
(9月30日付)
「セゲイルボ」






