
先日、懇意にしている韓国人男性に日本からのお土産としてどら焼きを渡したら、「私が甘党だとよく分かったね」と言ってたいそう喜んでいた。数日してお礼の電話がかかってきて、「中のあんこが甘過ぎず、後味が気にならない」と言っていた。日本の菓子のおいしさや繊細さが韓国人に伝わったような気になるのは嬉(うれ)しいものだ。その国固有の食べ物は国のイメージにつながる外交ツールにもなる。「次はもっとおいしい物をあげよう」と、つい意気込んでしまうものだ。
昔と比べ、韓国でも甘い物が随分普及した。以前だったら果物や伝統餅がデザートの主流だったが、今は洋風の菓子パンやケーキも増えた。それも結構おいしい。専門店も増え、特に女性陣の中には食後に別腹で菓子パンやケーキを食べたりする人がいる。唐辛子や唐辛子味噌(みそ)がベースの韓国食の後は、甘い物が欲しくなるというもの。どら焼きをあげた男性に「最近は韓国のパンやケーキもおいしくなりましたね」と言ったら、また嬉しそうにしていた。
ただ、高齢者にはまだまだ餅党が多い。ケーキのことをいまだにパンと呼ぶ人もいる。そしてケーキを韓国のステンレス製箸で食べる人をいまだに見掛ける。昔、知人宅で夕食をごちそうになった時、食後のデザートに伝統餅が出てきたことがあったが、一緒にキムチが出されて仰天したことがあった。最後は辛口でないと、どうも口の中が落ち着かない。会食で焼き肉などを食べた後、キムチ鍋を頼むか、コンビニやスーパーで辛口のカップ麺を買って一緒にすするのが、韓国流締めなのだ。(U)






