トップコラム今夏のセミとタマムシ【上昇気流】

今夏のセミとタマムシ【上昇気流】

ツクツクボウシ

 9月下旬のこのごろ、鳴いているセミはツクツクボウシだけ。それも少なくなった。あれだけ散々鳴いていたセミも、そんなありさまだ。季節はひところよりはっきり変わった。

 今年のセミはミンミンゼミがなぜか多かった。目にする機会は稀(まれ)だが、声は気持ちがいい。やや山地性のセミだが、涼しげな印象は変わらない。暑苦しいクマゼミは、今年は少なかった。勝手なもので「クマゼミももう少し鳴いてくれてもよかったのに」と思ったりした。

 アブラゼミも少なかった。声を聴く機会は少ないが、木々の間を飛び交っている姿は、半月ほど前まで見掛けることがあった。鳴くよりも飛ぶセミだ。

 夕方のヒグラシは、今年は声を聴く期間が短かった。全体として、なぜか今年はセミのありようが違っていた。

 代わりに今年は、タマムシがやたらと多かった。タマムシは縁起のいい虫とされるが、何年ぶりかで捕獲する機会があった。目の前へ飛んで来て地面に着地したので、手で簡単に捕まえることができた。観察した後、空に放したら、ゆっくりと飛び去って行った。そのタマムシも、だいぶ前からあまり見掛けなくなった。

 何かの拍子に大量発生でもしたのだろうか。「今年はタマムシが多い」という報道に出合ったことはない。あくまでも、近隣の話にとどまるのだろう。セミもタマムシも「猛暑のせい」と考えることもできようが、特に根拠があるわけでもない。そんな印象が残っただけだ。

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