
私たちの周囲には「意味のある偶然の一致=シンクロニシティ」があふれていることに気が付く。スイスの精神科医カール・グスタフ・ユング(1875年~1961年)のシンクロニシティの話だ。
例を挙げる。いずれも実話だ。筆者がウィーンの外国人記者クラブに登録しに行った日だ。記者証を提示すると、クラブの事務員が「あれ、全く同じ名前の日本人記者がクラブに登録直後、急死したばかりだったので…」と言ってこちらの顔を驚いた表情で見た。
亡くなった日本人記者は著名な日本の大手新聞社の記者でワシントンから冷戦をフォローするためにウィーンに派遣されたばかりだったことを後で知った。この記者の急死は日本のメディアでも報じられた。その記事を読んだ筆者の知人から電話がかかってきた。「君が亡くなったと思って心配になった」と言うのだ。
別の話を紹介する。妻の誕生日に息子夫婦から、プレゼントの花が届くよと連絡があった。その直後、配達人が花束を運んできた。最初は妻の花かなと思ったが、誕生日カードには隣人の女性の名前が書かれていた。なんと隣人の女性と妻は偶然にも同じ生年月日だった。
上記の2例は筆者が体験、ないしは目撃したシンクロニシティだ。
個人的なレベルから国や世界レベルまで数多くの「偶然」がきょうも起きているが、私たちはその「偶然」の意味をどれだけ理解しているだろうか。(O)





