
今年の夏は大人も子供もスマホ(スマートフォン)利用時間が格段に増えた。
猛暑日が続いた8月25日、愛知県豊明市がスマホ使用1日2時間以内を目安とする条例案を市議会に提出した。
1日2時間以内。子供対象ではなく、全市民が対象だ。罰則規定がないとは言え、驚いた。報道によると条例案を発表後の5日間に寄せられた電話やメールの7割が反対意見だったという。
ただ、条例案をよく読むと、目安とする2時間とは、生活、仕事、家事、学習時間等を除いた市民一人ひとりが自由に使える「余暇時間」を指している。
要するに、家庭で過ごす「余暇時間」の使い方を見詰め直すことで、過剰使用による心身面及び生活面の悪影響を引き起こさないようにするのが趣旨である。
時間の目安に加え、使用時間帯を小学生以下は午後9時、中学生以上は午後10時を目安とし、家庭内のルール作りを推奨している。ただ、家庭内の話し合いでルールを決めたとしても、親や大人の行動がスマホ漬けなら説得力がない。
豊明市のスマホ使用条例案は理念型で罰則も拘束力もない。それでも全市民を対象とするスマホ対策を打ち出した背景には、国のネット対策の遅れと子供を守ることへの強い危機感があったからだろう。
子供のネット依存が深刻化する海外では、国が未成年者のSNS利用を制限する動きが広がりを見せている。フランスは2年前に保護者の同意なしの15歳未満SNS利用を禁止。オーストラリアは昨年末、事業者への罰則付きで16歳未満のSNS利用禁止法を成立させた。同様の動きは全米各州でも広がりを見せている。
これを機に、国による実効性ある子供ネット対策が進むことを期待したい。
(光)






