トップコラム【ワシントン発 ビル・ガーツの眼】中露首脳が臓器移植に言及 米議会、強制摘出へ懸念浮上

【ワシントン発 ビル・ガーツの眼】中露首脳が臓器移植に言及 米議会、強制摘出へ懸念浮上

3日、中国・北京の天安門広場で、軍事パレードを前に並んで歩く習近平国家主席(手前中央)、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(手前右)、ロシアのプーチン大統領(手前左)(AFP時事)
3日、中国・北京の天安門広場で、軍事パレードを前に並んで歩く習近平国家主席(手前中央)、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(手前右)、ロシアのプーチン大統領(手前左)(AFP時事)

中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が、寿命を延ばすための医学の進歩について話し合っていたことが、マイクが拾った音声から明らかになった。中国は、反体制派や囚人から強制的に臓器を採取しているとされ、会話はこれらの中国の慣行を改めて浮き彫りにしたものと指摘されている。

この会話は3日、北京での軍事パレードの時のもの。習氏は70歳を超えて生きることは当たり前になりつつあると述べた。これを受けてプーチン氏は、臓器移植で寿命を延ばす技術の進歩に言及。「バイオテクノロジーが発展するにつれて、数十年後には人間の臓器は移植され続け、人々は若返り、おそらく不死を達成するだろう」と述べた。

北京でのこれらの発言を受けて、「中国問題に関する連邦議会・行政府委員会」共同議長のスミス下院議員は、上院に対し、中国の強制的な臓器摘出を標的にした法案を起草するよう求めた。

スミス氏は、強制的な臓器摘出を阻止することを目的とした法案を2023年5月に提出。法案は下院を通過し、上院で審議されている。

下院外交委員会の委員でもあるスミス氏は、この会話について警鐘と捉えるべきだと強調。「臓器移植に関して、このように世間話のように気軽に話していたということは、強制的な臓器採取という野蛮な慣行を調査し、確実に終わらせるために、米国が直ちに、断固とした行動を取るべきであることを示している」と述べている。

中国には、中国共産党指導部の臓器移植に特化した病院やその下部組織があるとされ、スミス氏は「習近平が明日、肝臓が必要になれば、法輪功の学習者か、誰かから手に入れられるということだ」と指摘した。

反共で中国では非合法の気功集団、法輪功は、依然として中国政府による取り締まりの主要な標的となっている。国際捜査当局は、生きた法輪功学習者から臓器を採取した事例を報告している。

マイク・ジョンソン下院議長も、両氏の発言に言及した。

ジョンソン氏は中国の法輪功関連メディアNTDに「これらの臓器移植の恐ろしい話を何度か聞いた。ドナー本人の意思に反して採取される」と語っている。

スミス氏によると、被害者の平均年齢は25~30歳で、男女差はほぼないという。「これらの若者は、秘密警察によって拉致され、病院に連れて行かれ、殺害され、臓器を奪われる」

オンラインメディア「ディプロマット」は7月、中国が主にウイグル族が住む西部の新疆ウイグル自治区で臓器移植のための施設を新たに六つ建設していると報じた。

著名な臨床倫理学教授であり、「中国における移植乱用を終わらせるための国際連合」の国際諮問委員会委員長のウェンディ・ロジャーズ氏は「すでに組織的な弾圧が行われている新疆で、このような慣行が大規模化している」と、ウイグル族を標的とした強制的な臓器摘出に警鐘を鳴らした。

上院ではトム・コットン上院議員が過去に、強制臓器摘出を標的とした法案を支持、23年に、「中国共産党が、宗教団体、良心の囚人、受刑者から臓器を採取しており、現在も採取し続けているという証拠が増えている」と述べている。

コメンタリー誌のエイブ・グリーンウォルド編集長は、「要するに彼らはそういう連中ということだ。このホットマイク(誤ってマイクがオンになっている状態)の事例からは、2人がいかに危険かを垣間見ることができる」と警告した。

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