トップコラム「教育一丁目一番地」に異変 韓国から

「教育一丁目一番地」に異変 韓国から

ソウル市を東西に流れる漢江の南側には、富裕層が集まる高層マンション団地が林立しているが、その一角に「教育一丁目一番地」と呼ばれる地域がある。江南区にあるテチ(大峙)洞(日本の町に相当)だ。ここにはソウル大をはじめ難関大学の受験を目指す名門高校が集まり、教育熱心な母親たちの要望を受けて塾も乱立する。ところが最近、ここでちょっとした異変が起きているという。学生たちがここを離れ、他の地域に引っ越すケースが増えているのだ。

その実態をある有力誌が紹介していた。その中でテチ洞の高校に通うある女子高生はこう嘆いている。「ここでは問題一つ間違っただけで泣きだしちゃう子がいる。全校順位が平気で数十位下がっちゃうから」「他の地域だったら数問間違えてもトップクラスを維持できる」…。優秀な学生たちがしのぎを削るので当然かもしれないが、問題は主要大学の入試で、修能と呼ばれる全国統一テストの点数の比重を下げ、内申の比重を上げる方針が発表されたことだ。

優秀な学生ばかりだと内申を稼げないので、学区を超えて他地域に越境する現象は日本でも昔からあった。ただ、テチの場合、そのために高校が定員割れしたり、地方に越境入学した子の親の中にはKTX(韓国高速鉄道)で片道2時間以上かけ、ソウルまで通勤している人もいるそうな。これまで歴代政権は受験戦争を緩和させようと内申重視の政策を打ち出したが、それくらいで母親たちの教育熱が冷めることはなかった。「脱テチ」現象はしばらく続くのかも。(U)

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