韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」
今年、一般法曹経歴者の法官(裁判官)任用手続きで計153人が裁判官人事委員会の最終審査を通過し、任命同意の対象者に選ばれた。このうち検事出身は32人で、昨年(14人)の2倍以上に大きく増えて、歴代最多を記録した。
最近、政府・与党は、検察庁を起訴・公訴の維持だけを専門的に担当する公訴庁に変えて、重大犯罪の捜査は重大犯罪捜査庁(重捜庁)に任せる検察改革案の処理を急いでいる。このような“改革”の動きに“検察エクソダス(大脱出)”の雰囲気が合わさって、検事の裁判官志願が急増したのだ。今年、検察の中で海外留学の志願率が歴代最大値を記録したことも、これと無関係ではない。
組織の未来が不安定になり、検事たちが去りつつある。退職検事は2021年の79人から尹錫悦政権に入った22年に146人と2倍近くに増え、23年145人、昨年132人など、毎年100人をはるかに超えている。
特に最近の検察エクソダスは、盛んに実務を担当する若手検事を中心に現れ、懸念が大きい。昨年の退職検事132人のうち15年未満が60人、10年未満が38人だった。
「検察総長(検事総長)出身の尹前大統領が非常戒厳を宣布して以来、検察に向けられた非難が強まり、若い検事たちが働く原動力を失った」という分析が支配的だ。“政治検察”の自業自得だ。
以前は、検察の高位職を終えると、高額の年俸を受け取って大企業、法律事務所に移った(天下り)。ところが、検察に対する国民の反感が大きく、尹前大統領弾劾の影響で法律事務所と大企業における検事出身の選好度が下がり、天下り先が減っている。
企業分析研究所のリーダーズインデックスが第1四半期の報告書を提出した239社の社外理事を分析した結果、30大(企業)グループが選任した社外理事の構成において、検察出身が昨年の11人から今年は3人に急減した。こうした趨勢(すうせい)は今後、ますますひどくなるだろう。
検事たちの無気力は数値として表れている。検察が検察送致事件に補完捜査の要求権を行使した割合は21年の11・9%から24年は9・8%に減少した。その半面、検察が6カ月以上処理できなかった長期未解決事件は2503件(21年)から9123件(24年)と、3倍以上に急増した。これによる被害は、そのまま国民に回ってくる。検察エクソダスが心配なのは、このためだ。
(8月26日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。
「セゲイルボ」






