
テルアビブにある大きなショッピングモールで毎年、夏休みになると日本人コミュニティーによる出店や催しがある。今月初旬に行ってみた。
ちょうどその日はコスプレのコンテストで、着飾った多くの若者がステージの上でファッションショーのようにポーズを決めていた。出店ではラーメンやおにぎり、たい焼きや大福なども売られていた。折り紙マスターのパフォーマンスや和凧(わだこ)を作るコーナーもあり、子供たちが習った折り鶴を壁に飾っていた。日替わりで和太鼓や日舞、書道や剣道のパフォーマンスも行われるという。盆栽を作るワークショップ(有料)もあり、イスラエル人の日本文化への関心が高いことが分かる。
先日、日本好きのユダヤ人の友人に会った。セラピーの仕事をしているその友人は、日本を旅行した際、伝統工芸の陶器を買ったが、誤って割ってしまったという。どうにかして復元する方法はないかとリサーチして、金継ぎに出合ったそうだ。割れた陶器を金継ぎで直し、その魅力を知った彼は、トラウマを抱える人のセラピーに活用しているという。たとえ壊れても、元の姿を取り戻すことができる、しかも前よりも美しく。自分で蘇(よみがえ)らせた陶器を見て、自身もこのように元に戻ることができると、希望を持つのだそうだ。
そんなところで役に立っている日本人の物を大切にする心から生まれた文化。なかなか終わらない戦争で疲弊しているイスラエルの人々にとって、心が落ち着く日本の文化が今、最も必要とされているのかもしれない。(M)






