トップコラムお盆を過ぎても…【上昇気流】

お盆を過ぎても…【上昇気流】

気象庁が発表した9~11月の3カ月予報によると、全国的に平均気温は平年より高く、夏から秋への進行は遅いという。この暑さだから、簡単に涼しくはならないと思ってはいたが、もううんざりだ。

お盆で北陸の田舎に帰省し、菩提寺の住職と話をした。「昔はお盆を過ぎると、朝夕などは涼しくなった。実際、虫など鳴き始めとるんやけど、一向に涼しくならん」と住職。

かつては立秋を過ぎ、お盆ともなると、夏も終わりと子供心にも感じられた。カブトムシやクワガタなど昆虫採集に熱中した気流子には、お盆はシーズンの終わりを意味した。夜、水銀灯に集まる虫なども、セミやコオロギばかりになってくるからだ。

盛夏の時期でも「危険な暑さ」までにはいかなかった。夕方には近所の老人らが、表に縁台を出して夕涼みをする光景が見られた。風情のある実にいい夏だった。

それに比べ、せっかくの夏休みなのに、熱中症予防で野外に出ることの少なくなった今の子供たちが可哀想(かわいそう)に思えてならない。親御さんたちには、自分の小さい頃を思い出して、できるだけ子供たちが自然に触れる機会をつくってやってほしい。

気象予報で「平年並み」という言葉がよく使われるが、これは過去30年間の平均値を意味する。だが、気流子にとっての「平年」は、海や山など豊かな自然の中で遊んだ子供の頃が基準になっている。事ほどさように、子供の時の体験は意識の中に沁(し)み込むもののようだ。

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »