
フィリピンといえば、南国の青い海と甘~いバナナ。しかし今、その両方で“ある国”の猛追を受け、危機感が広がっている。
観光面では、特に韓国人観光客の減少が深刻だ。今年、国内有数のリゾート地セブ島では、最大の顧客層である韓国人が前年より18%も減少。物価の安さや格安ツアーパッケージ、デジタル決済の普及により、韓国人旅行者は“ある国”へ流れているという。
その“ある国”とはベトナムだ。フィリピンで韓国人の強盗被害が相次ぐなど治安面の悪印象も影を落とし、ベトナムへの旅行者流出を後押ししているようだ。
バナナ市場でも似た状況だ。フィリピンの中国向け輸出は、かつてのシェア70%から2024年には27・47%に急落し15年ぶりの低水準。一方ベトナム産は前年比24%増で、中国最大のバナナ供給国に躍り出た。
特にバナナ市場のシェアにマルコス大統領は強い危機感を抱いており、病害虫対策や品種改良で巻き返すよう関係機関に指示。農務省は日本のバナナに対する「夏は8%、冬は18%」という高い輸入関税など貿易面の課題にも取り組んでいる。
観光もバナナも、今のところ防戦一方のフィリピン。果たしてこれらの取り組みは甘く実るのか、それとも青いまま終わるのか。(F)






