
「共産党と組んだら、勝てる選挙も負ける」――。参院選の余韻が残る福島県でこんな話を聞いた。東北地方で唯一、選挙区で野党系が議席を落としたが、その理由は「共産党」と野党関係者が断言する。
福島選挙区(定員1)は自民党現職と立憲民主党新人、参政党新人の三つ巴(どもえ)の争いだった。立民候補は連合福島が支援し、国民民主党と社民党が推薦。共産が告示直前に候補者を降ろし事実上、野党共闘が成立して盤石の態勢ができた。
だが、連合の動きが鈍い。「共産党がいるなら、ちいっと考える」との声も聞かれた。それでもメディアの世論調査は立民優位。「何とか、いけそうだ」。そんな思いは微塵(みじん)もなく砕かれた。
結果は自民32万7000票、立民30万9000票で2万票近い差がついた。参政は18万4000票と健闘。共同通信社の出口調査では、国民民主支持者のうち立民候補に票を投じたのは3割強にとどまり、参政候補に3割強、自民候補に2割流れていた(福島民友7月22日付)。
国民民主の比例代表得票数は9万8000票だったので6万人が立民をスルーしたことになる。共産の比例得票数は4万。それが立民候補に入っても、その差は2万。共産の支援を得た結果、自民に競り負けた分の票が逃げた。
「共産党は疫病神」と野党関係者は言い放つ。が、今選挙では立民も負け組。実際は「『立憲共産党』が疫病神」ではあるまいか。選挙総括を聞きつつ、そんな思いが湧いた。





