●核兵器を抑止力に使う核保有国
第二次世界大戦でアメリカは日本の広島と長崎に原爆を投下した。アメリカによる人類初の原爆投下は後世に破壊力と恐怖を残した。広島に投下された原爆はウランを用いた砲身型、長崎に投下された原爆はプルトニウムを用いた爆縮型だった。これらの技術は第二次世界大戦後に世界に拡散し冷戦期の主役になった。
世界は核兵器保有国と非核兵器保有国に二分されたが、冷戦期から現代まで国家間の戦争で核兵器は使われていない。その一方で核保有国はお互いに核兵器の質・数を用いて脅す外交が常態化した。最近ではアメリカのトランプ大統領のトランプ関税でロシアとアメリカが対立する。ロシアは核兵器の存在でトランプ大統領を脅すと、トランプ大統領は原子力潜水艦を適切な位置に配置することを公言するなど外交で使われている。
それに対して戦後の日本は核兵器の恐ろしさを世界に伝えることに終始しており核兵器が抑止力になるとは考えない勢力が大半を占める。そんな日本でも核兵器は抑止力になるという考えも増加しているが日本政府の方針は非核三原則を継承している。
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●戦争は何故発生するのか?
日本は第二次世界大戦で広島と長崎に原爆を投下されたので核兵器の恐ろしさを知っている。それなのに反戦病を患う日本人が多く、核兵器を抑止力にする考えは戦後から禁忌の世界になった。現実の世界を見れば核保有国が増加しお互いに核兵器を外交で脅しに使うことが当たり前。日本は平和を唱えれば世界から戦争が消えると思う脳内お花畑の人間がいる。これでは核兵器で脅す現実には対応できない。
■戦後80年メッセージで戦争起こさない仕組み考えたい=石破首相
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/TNYX4YIXHNLYBPVVHSLW7OS7PQ-2025-08-06/
今の日本は自民党の石破首相が政治・経済・軍事で国民を苦しめている。自民党は保守ではなく左翼から“石破は辞めるな”デモが発生するまで左翼政権に落ちぶれた。石破首相は「政府として非核3原則を政策上の方針として堅持しており、見直すような考え方はない」と公言。さらに「核共有」と核抑止力の概念はないことも公言した。
石破首相は戦争を起こさない仕組みを考えたいらしいが現実を見れば不可能だ。3000年の戦争史を見ると「怨念は戦争の卵」。怨念は怒り憎しみだから価値観の違いから生まれ価値観は経験から生まれる。お互いに“気に入らない、嫌いだ”と認識すると戦争の始まりになる。
・戦争になる場合 :私が正しくてお前が間違っている。
・戦争にならない場合:私が間違っていて貴方が正しい。
人間は“私が間違っていて貴方が正しい”と言えば戦争にならないのに、現実は“私が正しくてお前が間違っている”と言うから戦争になる。何故なら人間は誰もが“自分は正しい”と主張する。仮に自分を否定すると自殺か独裁を受け入れた奴隷になる。これが現実だから人類は戦争を止められない。このため石破首相がどんなに考えても戦争を起こさない仕組みなど見つけられない。
さらに戦争が発生する社会的構造の原因は“国力と覇権の不均衡”が崩れた時だ。軍事力が対等なら敵も戦争を躊躇するが仮想敵国の軍事力が弱いと戦争を始める。この戦例はフセイン大統領時代のイラクがクエートに侵攻したクエート侵攻(1990)になる。当時のクエートは陸海空の合計23000人に対してイラクは120000人でクエートに侵攻した。クエートの軽武装が原因でイラクの侵攻を容易にさせたことは明らか。実際にイラクがクエートに侵攻すると約6時間で占領する。
戦争が嫌ならどうするのか? その答えは、日本も戦争が嫌なら軍事力を強化することだ。すると仮想敵国は日本侵攻を躊躇する。常備軍の総兵力は総人口の1%が最大であり少子高齢化の要素を加えるのが基本。日本であれば総人口約1億2千万人であり少子高齢化の要素を加えると、自衛隊の総兵力は約80万人が最大規模であり約50万人が軍縮規模になる。
今の自衛隊総兵力は約23万人だから50万人の軍縮規模以下の戦力。これではクエートの軽武装と同じ。戦後日本が外国から侵攻されなかったのは在日米軍が存在するからだ。さらにアメリカの核兵器が防御の盾として機能したから抑止力になった。
●核兵器は抑止力だ
外国に置かれた軍隊の基地は本土の延長。このため在日米軍基地に対する核攻撃はアメリカ本土への核攻撃と同じ意味になる。だから仮に中国・ロシアが日本に対する核攻撃だとしても、在日米軍基地を巻き込むとアメリカ本土への核攻撃と見なされアメリカは核兵器で報復する。皮肉なことに、在日米軍基地は日本に対する核攻撃の抑止力であると同時に戦後日本に平和を与えた存在だ。
戦後日本の平和は日本独自の努力ではない。憲法9条の効力でもない。戦後日本の平和はアメリカが同盟国に提供した核兵器の傘を盾とし、在日米軍基地が日本侵攻を止める軍事力と見なされたからだ。
このため日本は核兵器の保有を直接・間接を問わず議論し核兵器を抑止力として使う道を選ぶべきだ。その中で日本がアメリカと核兵器をシェアリングする核共有(ニュークリア・シェアリング)は国防として有益。何故なら日本が核兵器を保有しなくても核共有で日本は間接的な核保有国になる。これは日本を敵視する核保有国に対して抑止力になるので、石破首相は抑止力を捨てる大馬鹿者だ。
核保有国であるアメリカはドイツ・イタリア・オランダ・ベルギーなどと核共有していることが知られている。簡単に言えば仮にドイツが核攻撃を受けたらアメリカが代理で核兵器を用いて報復するシステム。ベルギーは永世中立国だったが第一次世界大戦と第二次世界大戦でドイツの侵攻により占領された。そして1949年以後にNATOへ加盟し永世中立を放棄した。さらにアメリカと核共有を行い間接的な核保有国になった。
●日本の選択
ルクセンブルクは建国時に非武装中立を選んだが第一次世界大戦と第二次世界大戦でドイツの侵攻により占領された。ルクセンブルクは1949年にはNATOへ加盟して非武装中立を放棄している。ベルギーとルクセンブルクは現実からNATO加盟を選んでいる。これは永世中立を公言しても侵攻意思を止めることはできないことを歴史が示している。
永世中立を放棄してNATO加盟を選んだ理由は集団的自衛権。自然界でも単体であれば肉食動物に狩られるが集団になり肉食動物から守るのと同じ。戦争も相手国が一国であれば侵攻が容易だが、複数の国が連合していると侵攻を躊躇する。何故なら戦う国が一国ならば勝利は簡単だとしても複数の国と戦争すると自国の損害が多くなることは明らか。だからNATO加盟は仮想敵国の侵攻に対する抑止力になった。ここでも憲法9条信者が唱える平和は無意味であることを証明している。
【日本の選択】
1:日本独自に核兵器を開発し保有する。
2:日本はアメリカと核兵器を共有する。
3:日本はNATOに加盟する。
日本の選択は上記の3つになる。日本が独自に核兵器を開発し保有する技術と資金はある。だが国際情勢の変化から今のアメリカは日本の核兵器保有を認めても、政権交代などで日本の核兵器保有を危険視する可能性がある。このため日本の国際社会の立場から見ると愚策。理想から見れば日本のNATO加盟が最善。何故なら日本がNATOに加盟すると通常兵器を用いた戦争と核兵器を用いた戦争で抑止力になる。このため一番コストパフォーマンス良い選択になる。だが日本がNATOに加盟するまで何年も必要な問題を抱えている。
このため現在の状況を見ると、日本はアメリカと核共有することが現実的だ。何故なら日本が核共有しても核兵器の保有と運用はアメリカが行う。このためアメリカの政権が変わっても核兵器の保有と運用はアメリカが行うから日本を危険視することはない。
●日本の核共有とNATO加盟の流れ
日本はアメリカ・イギリス・フランスなどから危険視されない状態で中国・ロシアに対する抑止力を持つ核共有が一番現実的だ。しかも政権が変わっても日本を危険視しないのだから、中国・ロシアが外交で日本を危険視しても効力が低下する。さらに日本のNATO加盟を同時に進めることは中国・ロシアが日本侵攻を想定していることを示唆するから、日本から中国・ロシアの危険性を宣伝できる。流れとして日本はアメリカと核共有し、その後に日本がNATOに加盟すれば通常兵器を用いた戦争と核戦争に対する抑止力を保有できる。
日本は核共有で間接的な核保有国になるが日本の友好国から危険視されない政治的な立場を維持しなければならない。実際にドイツはアメリカと核共有しているが危険視されない政治的な対応をしている。さらにドイツはロシアによるウクライナ侵攻から軍事力を増加させているが危険視されていないのが現状。ドイツの軍事力増加はNATOの軍事力増加だから歓迎されている。
日本にはベルギー・ルクセンブルク・ドイツの良き先例がある。それなのに日本の知識人、メディアの多くが無視している。だが私は一人でも多くの日本人に核共有が抑止力になることを伝えたい。日本の軍事力増加は日本の友好国から歓迎されており、全体的な軍事力増加になるから歓迎される。この現実を一人でも多くの日本人に知って欲しい。日本の核共有・NATO加盟は日本を敵視する中国・ロシアに対する抑止力になることを。






