
ドローンといえば、もう日常生活にもなじみが深くなってきた。空中や水中での観察はじめ援助物資の搬入など用途は多岐にわたる。だが、その利便さと汎用性ゆえに軍事目的にも重宝されているのも人間の悲しき性(さが)か。
ドローンとは航空法に定める無人航空機で「無人で、遠隔操作または自動操縦によって飛行可能な重量100㌘以上の機体」と定義されるという。攻撃側にとっては安価で人的損耗もなく相手側に与える心理的負担も大きい。
ロシアのウクライナ侵攻にこのドローンが大きな要素を占めてきた。しかし、それは同時にロシアに兵士を派遣した北朝鮮の今後の体制に少なからぬ影響を与えよう。
北はこれまで1万人以上の兵士を派遣。今後もこれを続行し、いずれは3万人規模になるとの見方だ。「訓練のため」と言われて派兵された兵士は死者600人を超えるとも言われる。
無事帰還したら党員になれるなどそれ相応の「処遇」は与えられるだろう。だが、その「使い捨て」に対する不満もさすがに生じてくる。さらに党幹部の子弟も派遣して体裁を整えようとする方策も取っているが、彼らは安全な後方地帯に配置される。
ところが、このところウクライナのドローン攻撃で後方の彼らにも大きな被害が出ている。特権体制を支える党幹部クラスの子弟らの犠牲が増えてくると、盤石とされる体制にボディーブローのように効いてこよう。北の派兵は体制にとって両刃の剣とも言える。






