
横浜市にある三渓園で早朝観蓮会が始まった。ハスの花が見ごろを迎えたが、最も美しい姿を見せてくれるのが日の出から午前9時ごろまでという。時間が過ぎると閉じたり、開き過ぎたりする。
その早朝の様子を俳人の中田水光さんはこう詠んだ。「あさやけの陽の矢に打たれ莟蓮」。早朝から夕方まで観察し、10句の連作として作った。最後はこう締めくくる。「ひとひらに未練の色を蓮散華」。
都内の名所の一つ、府中市郷土の森公園にある修景池には、古代ハスをはじめ、植物学者の大賀一郎から寄贈されたアジア各地のハスが展示されていて、開花期間は8月中旬までと長い。「孫文蓮」や「ネール蓮」などもある。
俳句ではその開花音が詠まれたことがある。「蓮開く音聞く人か朝まだき」と正岡子規は詠んだ。しかし、大賀が東京・上野の不忍池で早朝、徹底観察し、音はしないと結論を出した。その結果、昭和30年ごろから音は詠まれなくなる。
日本では冬に蓮根が収穫されるが、ベトナムなどでは蓮茶が愛好されている。使われる花、葉、茎の中で、香りが高いのが花で、葉と茎は苦みがあるそうだ。まだ試飲したことはないが、ハスの実は試食してみた。
丸い小さな玉の形をしていて、甘く味付けしたもの。ほくほくしていて自然なおいしさだ。味は栗に似ているが、もっとほのか。近所のスーパーで見つけたもので、味付けしていない実は、料理の材料として使われるという。






