
6月13日に始まったイスラエルとイランの戦争は、米大統領の活躍によって12日間で停戦となった。昼夜を問わず飛んでくるイランの弾道ミサイルの脅威からやっと解放された。
交戦中は厳戒態勢が敷かれ、学校や仕事は休みになった。スマホから弾道ミサイルの飛来を知らせる警報音が鳴るたびに、避難シェルターになっている自宅の一室にこもった。空襲サイレンが鳴り、ミサイルを迎撃する爆発音と振動を感じながら、避難解除の通知が送られてくるまでの数十分をやり過ごす日々が続いた。
エルサレムのユダヤ人の友人が住むアパートには、8世帯共同の避難シェルターが最下階に設置されている。その友人は、飼っている小型犬も連れて避難し、住民たち十数人と歌を歌ってにぎやかに過ごしたと語っていた。計4匹の小型犬が一緒に避難していたそうだが、大型犬は他の犬と問題が起きないようアパートに残されたという。
中部ペタフティクバに住むユダヤ人の知人は、近所を直撃したミサイルの爆風で自宅の窓ガラスがすべて割れ、とても住める状態ではなくなり、ヘルツェリヤのホテルで避難生活をしている。
イランは弾道ミサイル550発以上をイスラエルに向けて発射した。うち31発が防空システムをかいくぐり着弾した。ミサイル攻撃の被害は、テルアビブとその周辺地域が最も多く、計28人が犠牲となり、3000人以上が負傷した。1万5000人が住居を失い、ホテルや親類友人宅で避難生活を送っている。(M)