
超高齢化社会の時代、寿命が長くなったのは喜ばしいことだが、一方でいかに健康で生活できる期間を延ばすかに関心が高まるのは当然だろう。「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」、いわゆる「健康寿命」の追求だ。
昨年の厚生労働省の調べによると、こうした健康寿命と平均寿命との差は男性で8.49年、女性11.63年。ギャップを縮める方策が国にとっても医療費などの拡大を抑えることにつながる。
寿命といえば、モノにも耐用年数がある。例えばマンションでは、1981年の新耐震基準が一つの目安となっている。また経年劣化もあり、そのためにリフォーム用の積立金があるわけだ。
今年1月に起きた埼玉県八潮市の大規模な道路陥没は記憶に新しい。アスファルト道路のほか、下水管破損など老朽化に伴う事故が各都市で頻発している。中には、戦時中の不発弾が目を覚ましたかのように爆発した宮崎空港の例もある。
70年代前半の高度経済成長期における高速道路やマンションなどの建設ラッシュから半世紀。順次対応しているのだろうが、今やその多くが耐用年数を超え、“悲鳴”を上げ始めたと言えなくもない。
と書きながら、私事で恐縮だが、なかなか治らない自らの腰痛にも思いを致す。これまでもあったが、趣味のサッカーを騙(だま)し騙しでしのいできたツケが回ってきたか。やはりどんなに対策をしても静かに老いや劣化は到来するのだろう。





