
近くのドラッグストアに備蓄米があると家人が言う。買いに行くと、幸い1袋だけ残っていた。ほぼ1時間で15袋ほどがあっという間に売れたようだ。
5㌔で税込み2000円。袋の表示には「複数原料米 国内産」とある。異なる産地、産年のものをブレンドしたらしい。精米時期は2025年6月中旬となっている。随意契約で入荷したコメのようだ。
味の方は、通常食べている銘柄米と比べると、食感や香りなど全体として少し劣る感じは否めない。それでも決してまずくはない。わが家ではカレーライスとか、ご飯の味がそれほど気にならないメニューの時に使い、少しでも家計の足しにすることにした。
備蓄米の放出が報じられる一方、店頭で見掛けることはなかった。ようやくお目に掛かれたのは、やはり随意契約によって農業協同組合(JA)など集荷業者、卸業者を経ないで直接小売業者に渡るようになったためだ。
コメの価格は少し下がっている。それでも、8月以降出回る新米の価格については、その目安となるJAの前払い金(概算金)が昨年より上がっているという。生産コストの上昇などが背景にあり、大幅には下がらないようだ。
いずれにしても食料安全保障、その基礎となる持続可能な農業のために「令和の農業改革」が必要だ。流通の課題以上に、働き手の不足をどう解消するか。大規模化を進め、農業をもっと夢のある産業にして若い人たちの参入を促す必要もあるだろう。





