
13日午前3時、眠っているところにスマホから警報音が鳴り、イスラエル軍のアプリに「軍がイランを攻撃した、反撃に備えよ」という警告が表示されていた。同時に空襲警報のサイレンも鳴り響いた。
その日の午前中、厳戒態勢がいったん緩和された時、今回は長丁場になると踏んだ市民がスーパーマーケットに殺到した。ユダヤ人の友人は、レジに並んだものの、長蛇の列で自分の番が来るまで40分もかかったという。
イスラエルとイランの攻撃の応酬で、再び市民の生活は一変してしまった。それまでもイランから2度の大規模なミサイル攻撃を経験している。レバノンからのロケット弾や、イエメンからのドローンやミサイル発射も頻繁にあった。空襲警報が鳴ると直ぐに避難しなければならないが、夜中に何度もシェルターへ行ったり来たりで、心身ともに疲れてくる。迎撃の爆発音や振動が大きい時には恐怖も感じる。
イランからの攻撃で被害が出ているテルアビブに住む友人夫婦の安否を確認しようとしていたら、向こうから「大丈夫か」とメッセージが来た。既にロサンゼルスに引っ越していたのだ。
2023年10月に戦争状態になってから、終わりの見えない戦争に嫌気が差して国外に出る人が増えている。精神安定剤を服用している人が多いのもイスラエルが一番だそうだ。連日の厳戒態勢の生活でトラウマになり、精神科を訪れる人が後を絶たないという。
イスラエルの兵士も市民も疲弊している。国外に出る人がさらに増えそうだ。(M)