トップコラム戦後80年、国防軍持つ国に 【羅針盤】

戦後80年、国防軍持つ国に 【羅針盤】

皇紀2685年乙巳(きのとみ)が明け、大東亜戦争の敗北から80年、節目の年がスタートして4カ月が過ぎた。政治家・メディアは「来年は戦後80年、節目の年」と、いろいろな場面で枕言葉として使い、国民を煽(あお)っていたが、あの勢いはどこへ行ったのか。

ロシアのウクライナ侵略は4年目に入り、アメリカはトランプ大統領が就任した。中国は台湾周辺で大規模軍事演習を繰り返し、北朝鮮はロシアのウクライナ侵略を支援するなど、世界は大きく動いている。

我が国は石破内閣がスタートし、第217回通常国会が召集された。石破首相は、衆参両院の本会議で、初の施政方針演説を行い「令和の列島改造」を強調した。

しかしその中身は、従来の政策の焼き直しばかりで、「我が国の国民、国益を守る」ための政策は何か、何を成すべきかが無く、本会議での議論にも見えない。党利・党略、金銭問題で明け暮れた。メディアも本質は求めず、日本は羅針盤を無くし、舵(かじ)を切れない漂流船になっていないかと思う。

何よりもまず手をつけることは「憲法改正」だと言いたい。戦後80年、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)が起草し、占領下の日本に与えた今の「日本国憲法」は一度も改正されていない。2685年の世界に誇る日本の歴史、伝統、文化そして愛国心、道徳心が破壊され今日に至っている。このままでは、今の世界の動きに対応し、国民・国を守れる、普通の国としての対策はとれない。

例えば、拉致問題、竹島、北方領土、そして尖閣と普通の国ではあり得ない事態を解決しようとしない。抑止力とは、国家意思と行動力で自衛隊を憲法に書き入れることではなく、国防軍を持つことだ。専守防衛で反撃は必要最小限や、非核三原則の説明が防衛白書から消える普通の国だ。

二つ目は、GHQの復讐裁判と言われた「極東国際軍事裁判(東京裁判)」の結果や、GHQが戦後の日本人のマインド・コントロールを中心とした、日本占領政策を立案し、日本人に施した「WGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム=戦争責任広報計画)」や「報道規則30項」が、今も生きていることを知ってほしい。

そして、それを守らせているのが、政治家と学校教育、更にマスコミにあると。その一つが、「平和憲法」を守り、平和を謳(うた)えば戦争は起こらないと言い続けていることだ。

太平洋の中心で、海に囲まれた世界地図でなく、地球儀で日本の国の位置や広さを観(み)ながら、今戦争はどこで起こっているのか、そこまで距離はどれくらいかを政治家は語り、「日本丸」の舵取りをしてほしい。(呑舟)

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