イスラエルでは5月1日、77回目の独立記念日を迎えた。ユダヤ人は毎年恒例で、この日の祝いにバーベキューをする。大きな公園やキャンプ場、家庭の庭などからは香ばしい香りと煙が立ち上る。
ユダヤ人の友人家族と一緒にエルサレムの中心にある大きな公園でバーベキューをするつもりでいたが、今年は事情が違った。前日の早朝、エルサレム西部の丘陵地帯で大規模な山火事が発生し、屋外でのたき火が禁止されたのだ。消火支援のために外国から消防航空機が飛んできたほどだった。
運悪く冬季に雨があまり降らなかったため、木々が乾燥しきっていて燃えやすい状態だった。強風にあおられ被害が拡大し、近隣のコミュニティーから数千人の住民が避難。エルサレムとテルアビブ間を結ぶ主要な国道は閉鎖された。「国家非常事態」が宣言され、消防隊や軍隊の消火活動の末、山火事は30時間後に鎮火した。
イスラエルでは、夏場の強い日光と熱風で乾燥した草木が発火して山火事になることはよくある。たばこのポイ捨てやたき火のずさんな後始末が原因になることもある。
記念日の2日後の休日、自宅の駐車場で炭を起こし、数日の間冷蔵庫で程よく熟成されたステーキ肉を焼いた。そして、隣の小さな公園の芝生の上に運び、友人家族と一緒に炭焼きステーキを堪能した。
大規模な山火事の後なので、心配したご近所さんが様子を見に来ていたが、おいしく食べた後は、バケツの水で徹底的に火を消した。(M)