トップコラム台湾獅子舞が能登復興応援【上昇気流】

台湾獅子舞が能登復興応援【上昇気流】

台湾獅子舞

能登半島地震からの復興を支援しようと、5月3~5日に石川県七尾市で行われる国の重要無形民俗文化財・青柏祭(せいはくさい)に台湾の伝統芸能「台湾獅子舞」が参加し、祭礼を盛り上げることになった。

青柏祭は、高さ12㍍、重さ20㌧の日本最大級の山車(だし)「でか山」3基が町を巡行する北陸三大祭りの一つ。七尾市も地震で大きな被害を受けたため、昨年は青柏祭の中心となる神事のみが大地主(おおとこぬし)神社で行われ、でか山の巡行は中止となった。

しかし、被害の大きかった魚町を含む3町が復興への気概を示し、地域の絆を守っていこうと今年、2年ぶりに再開することに。

これに花を添えようと、富山県高岡市に住む台湾出身の李宗達さんが獅子舞の参加を企画。石川県台湾交流促進協会なども協力する。台湾獅子舞は台湾各地で受け継がれており、無病息災や開運の御利益があるという。カラフルで、高さ約3㍍まで伸びる胴体が特徴だ。

東日本大震災では台湾から国・地域別で最大の義援金が送られてきた。能登半島地震でも、台湾各地から寄せられた義援金は約25億円に上った。その年の4月には台湾東部でマグニチュード7・7の地震が発生。今度は登山家の野口健さんがXなどで「台湾に恩返しをしよう」と日本からの支援を呼び掛けた。

日本と台湾は、災害が発生した際には互いの心が動いて助け合うようになった。双方の関係の深まりを見ると、地震や災害の発生も悪いことばかりではないという思いになる。

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