
週に1、2回は入る駅前の喫茶店。客のほとんどは地元の人で常連客も多い。中には恐らく毎日のように来店していて、行けば必ず出会う客もいる。顔馴染(なじ)みの客同士が挨拶し合う姿も見られる。
そんな常連さん、急に顔を見なくなったりすると、どうしたのかなと少し気に掛かる。結構年もいっているようだったし、体の調子でも悪くしていなければいいのだが……。
昨年、地震と豪雨災害に遭った石川県輪島市のマリンタウンの仮設住宅には取材で2度訪れた。箱形の仮設住宅が整然と並んでいる。玄関先で入居者の話を聞いた後、しばらく外にいたが、人の出入りはほとんどなかった。入居者はそれぞれ部屋にこもり、ひっそりと過ごしているようだった。
そんな仮設住宅の敷地内に入居者を支援する施設がオープンした。40人が利用できる食堂のほか入浴施設もある。社会福祉法人などが県の補助を受けて整備した。職員による入居者の相談対応や見回り活動の拠点にもなるという。
何より、入居者同士の交流の場ができたことは大きい。特にあまり遠出することもできない高齢者にとってはありがたいだろう。もともと人と人との繋(つな)がりの強い地域で、その中で元気を得てきた。
能登半島地震では329人が災害関連死に認定されている。日本全国で今後の災害に備え、避難所の環境整備はもちろん、仮設住宅の準備、そして災害弱者である高齢者を対象にした支援の拡充が重要になってくる。






