トップコラムユダヤ人救済祝うプリム イスラエルから

ユダヤ人救済祝うプリム イスラエルから

イスラエルでは、ユダヤ暦アダル月14日に当たる3月14日、祝日の中で最も華やかな「プリム祭」が各地で行われた。

プリムとはヘブライ語で「くじ」を意味する。紀元前5世紀、ペルシャ帝国アハシュエロス王(クセルクセス1世)の時代、ユダヤ人の抹殺を企てた宰相ハマンが「くじ」を引いて実行日を決めた。この計略をユダヤ人である王妃エステルが、決死の覚悟で王に知らせ、ユダヤ人は奇跡的に救済された。

王妃エステルがユダヤの民と共に三日三晩断食して祈ったことから、敬虔(けいけん)なユダヤ教徒はプリム祭の前に断食する。祭りの日の夜と朝は、シナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)で旧約聖書のエステル記を子供たちと一緒に朗読する。ハマンの名が読まれると、ガラガラと音の出る道具を鳴らしたりして騒ぎ立てるのだ。祭りの期間は、貧しい人に施しをして、贈り物を交換し合う。そして、オズネイハマン(ハマンの耳)と呼ばれる三角形のクッキーを食べ、大人も子供も奇抜なコスチュームを身にまとって仮装パレードを楽しみ、勝利を祝ってパーティーをする。

城壁に囲まれた古代ペルシャ帝国の首都シュシャンでの戦いが1日余分に続いたことから、エルサレムでは1日遅らせて祝う。だが今年はシャバット(安息日)と重なったため、他の都市と同じ日に仮装パレードを行い、シャバットの後で祝いのパーティーを楽しんだ。

この日だけは酔うほどにワインを飲んでもよいとされ、若者たちは祝杯に酔いしれた。(M)

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