
2026年度からの高校授業料の無償化について与野党で合意された。無償化は家庭の教育費負担を軽くする目的があり、保護者にとっては大変ありがたいものだ。しかし、生徒に対する教育効果をどれだけ高めるかは未知の部分が少なくない。
テレビのニュースに「無償化で(私立か公立かなど)高校選択の幅が広がる」「無償化の分を私立高校受験準備の費用に回せる」と話す首都圏在住の保護者らが映っていた。
それに対し、解説者が「その結果、人気の高校に受験希望が集中し、志望校に入れないというようなことにならないか」と疑問を呈していた。
現在、既に全国的に「高校全入」という国の目標はほぼ達成されている。先の解説者の言うようなことになれば、高校浪人が少なからず出現ということになりかねず、国の教育政策に反することだ。
無償化にはむしろ少子化に歯止めをかけることが期待される。国内の18歳人口は1966年の約249万人がピーク。急速な少子化で2024年には約106万人となった。地方では大学の縮小を余儀なくされている。
以前、ある電機メーカーの本社から工場長として四国に赴任する予定だった人が「ここには子供の教育に適した高校が見当たらない」という理由で、そのポストを蹴ったことがあった。地方に移住しても、将来を見据え安心して子育てできる教育環境が整っている――無償化の措置は、その一環という位置付けが必要だ。





