トップコラム懐かしき「ラジオの時代」【上昇気流】

懐かしき「ラジオの時代」【上昇気流】

ラジカセ

ラジオは懐かしい。気流子にとって生まれて初めてのメディアはラジオだった。歌謡曲からクラシック、漫才に落語、プロ野球や大相撲中継、むろんニュースも家族とともにラジオで聞いた。

女優の黒柳徹子さんの声は今も耳に残る。平日夕刻のNHKラジオドラマ「一丁目一番地」(1957~65年)の語り手の一人だった。テレビでご尊顔を拝したのは、ずっと後のことだ。

中学生の頃はもっぱら「基礎英語」のお世話になり、20代には「ジェットストリーム」で、城達也さんの「夜間飛行のお供」に魅せられた。そんなリスナーだったが、人それぞれラジオの思い出は尽きないだろう。

ラジオ放送100年を迎えたので、自らの「ラジオの時代」を思い返してみた。1925年3月22日の初放送では東京放送局初代総裁の後藤新平が挨拶を述べ、ラジオ放送の意義を語っている。関東大震災後の帝都復興をラジオにも託し、文化の機会均等や教育の社会化などを唱えた(藤竹暁著『マスメディアと現代』)。

ラジオをライバル視した朝日や毎日などの新聞メディアが、満州事変(31年)を盛んに煽(あお)っていた頃、国民はラジオを楽しんでいた。「番組嗜好全国調査」(32年)によれば、1位は落語・漫才、2位は浪花節、3位はドラマで以下、映画劇、講談などが続き、時事解説は9位に留(とど)まっている。

「ラジオの時代」は苦楽もあったが、それこそ「楽しい日本」の一章を刻んだように思う。

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