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大きな使命与えられた立花氏

ユニバーサル福音教会牧師 吉田 宏

ユニバーサル福音教会牧師 吉田 宏

3月14日夕方、東京・霞が関の財務省の近くで、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首が刃物で襲われ、左耳と首を負傷した。その場で逮捕された30歳の宮西詩音容疑者は、「他の議員を自殺に追い込んだ人間だから殺そうと思った」などと供述しているという。他の議員とは兵庫県県会議員だった竹内英明氏のことである。

筆者はこの一報を聞いた瞬間、トランプ米大統領が2024年7月13日、東部ペンシルベニア州で演説中に銃撃され、右耳を負傷したあの事件を想起し、そして、22年7月8日に勃発した安倍晋三元首相銃撃事件を想起した。

筆者は仕事柄、こういった事件が起こると、現実的な社会政治現象を分析するよりも、天地を創造され、歴史を支配される神との関係において事件を解釈するという傾向(癖)がある。つまり、こういった事件は、「神が私たちに何かを言わんとされているのではないか」と、先ず考えるのである。

トランプ氏は、前回の大統領選挙で圧勝したが、銃撃事件によってトランプ陣営、とりわけキリスト教福音派が結束したことが大きかった。そしてトランプ氏自身も「神によって救われた」と告白して、一種の信仰的回心を遂げ、自らの使命を再確認したのである。

それを裏付けるように、トランプ氏は2月6日、ワシントン市内で開かれた全米祈祷朝食会で演説し、「国家に宗教と信仰の自由を取り戻す」と述べ、反宗教的な偏見を根絶するため、司法長官をトップとする「タスクフォース」を新設し、また、ホワイトハウスに「信仰オフィス」(信仰局)を設立して、その責任者に自身の宗教顧問であるポーラ・ホワイト牧師を充てると発表した。国内外において「信仰の自由を守る」という宣言である。

暴漢に襲われ、負傷した政治団体代表の立花孝志氏=14日午後、東京都千代田区

一方立花氏は、斎藤元彦兵庫県知事がパワハラ疑惑で議会やマスコミによるひどいバッシングにあい、告発者の県民局長を死に追いやったとされ、あげく議会の不信任決議で知事の座を追われたことが、まさに魔女狩りであるとして、斎藤氏を擁護し、知事選で再選を実現させたのである。

今度はその立花氏が、竹内氏を死に追いやったとされて暗殺未遂事件に巻き込まれた。宮西容疑者は、TBS「報道特集」などのマスコミによる偏向疑惑報道の影響で、立花氏が竹内氏を自殺に追い込んだと思い込んでの犯行だったという。

当の立花氏は、岸田文雄前首相がマスコミと世論の同調圧力に屈して、刑法違反のない宗教団体の解散命令請求を出したことについて、N党の浜田聡参院議員と共に、信教の自由違反の疑いがあるのではないかと問題提起していた、いわば自由の戦士であった。

この暗殺未遂という究極の危機に、九死に一生を得た立花氏は、トランプ氏の回心体験とまではいかないにしても、「サムシング・グレート」、即ち、何らかの偉大な者の存在を体感したに違いない。

立花氏は、「宗教は好きではない」と公言しているが、今回神は、立花氏を召して大きなミッションを与えたのではないか、少なくとも筆者にはそう思えるのである。筆者はこの場を借りて、お見舞いを兼ねて次の聖句をお送りする。

「生きているのは、もはや、わたしではない。キリストが、わたしのうちに生きておられるのである」

(ガラテヤ書2章20節)

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