
何十年もの間、フィンランドの家庭で欠かせない存在となっているのがムーミンのマグカップだ。
ムーミンは、女性作家トーベ・ヤンソンの「ムーミン・シリーズ」と呼ばれる一連の小説と絵本に出てくる主人公の愛称だ。ムーミンのマグカップには主人公のムーミン以外にも、さまざまなキャラクターが登場する。
2025年は、「ムーミン」の小説1作目の出版80周年に当たる。これを記念して実施されたアンケート調査によれば、69%がムーミン・マグカップを少なくとも一つは持っていると回答、25%は11個から50個、22%は6個から10個所有していた。また、100個以上持っていると答えた人が2%いた。
わが家も数えてみると15個もあった。日本人の間でもムーミンは人気があり、ムーミンショップ、ムーミンの美術館、ムーミンランドでは、日本人観光客の姿を必ず見掛ける。新婚旅行でフィンランドを昨年訪問した姪(めい)も、どこに行きたいかと聞くとムーミンショップと答え、1時間以上もかけていろいろ買っていた。
ムーミンのアニメが1969年から90年までに3度にわたってテレビで放送されたこともあって、日本でも人気がある。以前、ムーミンランドを紹介していた日本の観光雑誌によると、ムーミンランドは、フィンランド人の子供と日本人の大人に人気がある場所だという。
ムーミンのマグカップは毎年新作が発表され、人気の贈り物の一つに挙げられる。フィンランド人にとって、子供の頃から親しんできたムーミンはなくてはならない存在のようだ。(Y)