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万博反対運動繰り広げる共産党

日本の進む道研究所代表 安東 幹

日本の進む道研究所代表 安東 幹

大阪・関西万博が、4月13日から184日間にわたって、大阪の夢洲(ゆめしま)で開催される。世界中が注目するイベントであり、日本政府や日本企業などによるたくさんのパビリオンと、45近くの外国などのパビリオン、さらにたくさんのイベントなどがある。来場者は、最先端の技術を見て、未来社会を想像することができる。

しかし、日本共産党は中止を求めて、各地で激しい運動を繰り広げている。夢洲カジノを止める大阪府民の会は、2月25日、大阪府議会開催日に府庁前で、「万博ヤメロ!カジノもヤメロ!」街宣行動を行った。石川たえ府議(共産党)と野々上愛府議(立憲民主党)も加わった。

共産党兵庫県会議員団は、大阪・関西万博に子供たちを招待する方針撤回を求める申し入れなど盛んに行っている。京都市会議員団は、繰り返し、「大阪・関西万博の中止を求める」意見書を提案し、市議会で中止を求める意見を主張している。

大阪・関西万博の会場で、大阪メトロ中央線の新駅「夢洲駅」から直結する東ゲート=6日、大阪市此花区(小型無人機で撮影)

大阪では、3月に7回、駅頭などでの宣伝活動が行われ、3月23日(日)には、13時より、「夢洲あぶない、やめてんかカジノ・万博パレード」(靭公園→御堂筋)という大規模な抗議行動が行われる。

共産党の行動は、あなどるわけにはいかない。共産党は、夢洲万博に子供たちを招待しないで!と、大規模な運動を全国で展開している。2月に入ってからも、大阪府教育庁・子ども家庭局への「万博子ども招待事業に関する請願」を行うなど、学校が子供を万博に招待することを中止させようと激しく運動を展開している。

運動の先頭には、新日本婦人の会のメンバーもいる。新日本婦人の会とは、規約に明記されているように、女性と子供のための団体である。万博が終わった後、夢洲にカジノを含む統合型リゾートの施設の誘致、アメリカのラスベガスのような賭博場が建設される方向であるが、共産党は賭け事が嫌いであり、賭け事の撲滅を目指している。特に女性活動家で賭博を毛嫌いしている活動家が多く、大阪・関西万博反対運動に力を入れている。

共産党が、今でも青年党員に学習を勧めている、マルクスの著作である『資本論』などでは、社長や役員を含む管理職、家賃や土地代などで暮らす地主、株などの利子や配当で暮らす利子生活者が、不労所得者として、激しく非難されている。レーニンは、「働かざる者、食うべからず」を徹底させ、賭博生活者を、地主、利子生活者、社長や管理職などとともに、共産主義社会建設の敵とし、強制的に肉体労働に製造工場などで従事させ、人間改造しなければならないとした。共産党内部には、そのようなイデオロギー、労働者階級のユートピアを建設するのに、賭博生活者を絶滅させなければならないという考え方が根付いている。

また、真に有益な技術革新は、労働者階級にしかできないというイデオロギーも、万博反対運動に影響している。共産党の理論によれば、大阪・関西万博は、資本家、現在の日本の支配者、ブルジョアジーのものであり、真に有益な技術革新ではないということである。コロナ危機の時、共産党は、全くワクチン開発への財源拡大など主張しなかった。共産党は、万博に、今後もずっと反対し続ける。

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