
岐阜県の長良川鉄道は、美濃太田(みのおおた)駅から北濃(ほくのう)駅まで72㌔の区間を走る第三セクターのローカル線だ。沿線には、日本刀の産地として知られる関市、郡上(ぐじょう)踊りの郡上八幡、美濃和紙で有名な美濃市などがある。この路線が一部廃線の危機に直面している。
長良川鉄道は39年前の開業以来毎年赤字続きで、今年度の赤字額は4億5700万円の見込み。社長を務める関市の山下清司市長は市議会で「通学生たちが困らないよう必要な部分を残すため一部の地域の廃線も視野に入れて構築をしていく」と述べた。
気流子も5年前に取材で沿線の関市、郡上八幡などを訪ね、観光資源の豊かな魅力的な路線だなと思った。それなりの数の観光客も乗っており、観光列車を走らせるなどいろいろ工夫はしているが、現状は厳しいようだ。
自家用車の利用、少子化などでローカル線の利用者がどんどん減っている中、全国には赤字に苦しむ路線がたくさんある。ただ利用者の減少は、人口減の割合を遥(はる)かに上回っているという分析もある。
どこもそうだが、高校生の通学の足となっている路線がなくなれば、人口減にさらに拍車が掛かる。関市長はそういう中で苦渋の選択を迫られたということになるが、何とか全線を残せないだろうか。
少子化の中で路線を維持するために、外国人観光客の呼び込みや収益をアップする商品開発、さらに経営の見直しが必要だろう。やはり沿線愛に溢(あふ)れた地元の人が立ち上がるしかない。





