トップコラムまだ見ぬ地震のかたち【上昇気流】

まだ見ぬ地震のかたち【上昇気流】

南海トラフ地震は、周期的に駿河湾(静岡県)から日向灘沖(宮崎県)までの地域を襲っており、近いところでは1946年の昭和南海地震が挙げられる。気流子の四国在住の叔父などは「あれは本当に恐ろしかった。突然ぐらぐらときて、表に飛び出した」と後まで繰り返し話していた。

それ以前に同様の地震が80年から100年周期で起きているため、今その発生が予測されているわけだ。政府はこのほど甚大な被害が想定される静岡、愛知、高知など10県に対し応援職員を速やかに派遣する「即時応援県」の組み合わせを決めた。中心となる応援県は10県で、静岡には富山、愛知には福島、高知には島根を割り当てた。

4月からの運用を目指す。2025年度以降、首都直下地震や日本・千島海溝地震についても、応援自治体の設定を含めた同様の行動計画を策定する方向だ。

寺田寅彦は「神話と地球物理学」で「地球物理学関係の研究に従事しているものが国々の神話などを読む場合に一番気のつくことは、それらの説話の中にその国々の気候風土の特徴が濃厚に印銘されており浸潤していること」だと書いている。

昨年1月の能登半島地震を思うと、地震が気まぐれに列島を襲ったとはとても思えない。わが国民は災害列島の中で生き、克服し、固有の文明を築いてきた。

その歴史を思うと「即時応援県」の仕組みは今後、わが国を守り、日本のかたちを新たに形成する土台になるのではないか。

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