
どの国にも、空き巣はいるものだ。海外で生活するなら、対策は必須となる。空き巣は入りやすい所から入る。だから玄関を二重、三重にロックしたり、ハンマーで割ろうとしてもバラバラにならないガラス窓の防犯フィルムを張ったりすることは有効だ。
だがタイでは、日本だと考えられない方法で侵入することがある。それが屋根から入るというものだ。タイの家屋は屋根や天井の造りが簡単で平屋だと容易に壊されるし、屋根伝いに2階、3階へと侵入することもできる。
街路樹や電柱をよじ登って電線を伝うだけでも、屋根にたどり着けるケースが少なくない。急激な都市化にさらされたタイの電線は、ごちゃごちゃに絡み合ったたこ足配線になっていて頑強な足場となる。空き巣の体重を支えるぐらい何ともない。
なおタイの空き巣は、室内を徹底して荒らす。空き巣は、現金や宝石といった金目のものだけでなくあるもの全て、靴や化粧品まで持ち去る。ロックされたドアや引き出しもバールでこじ開ける。被害者は大変な後始末を余儀なくされる。
気を付けないといけないのが、空き巣との鉢合わせだ。空き巣は必ず凶器を持っており、住人と鉢合わせになっても逃げずに襲うことがある。下手をすれば空き巣が窃盗だけでなく、強盗犯になったり殺人者になったりする。
それを避けるため、空き巣と遭遇したら、その場から逃げて安全を確保し警察に通報することだ。日本だと110番だが、タイの警察は191番だ。(T)