トップコラム日韓共通の課題、少子化【上昇気流】

日韓共通の課題、少子化【上昇気流】

経済協力開発機構(OECD)加盟国中、最も低い韓国の出生率が昨年の暫定値で0.75となり、9年ぶりに上昇に転じた。2023年と比べ0.03ポイントとわずかの増加だが、新型コロナ禍の収束で婚姻件数が増加したためという。

「当面は続く」と統計庁の担当者は見ている。だが、状況が大きく改善する見通しはないようだ。

OECD加盟国で、出生率が1を下回るのは韓国だけだ。日本の1.20(23年)もだいぶ下回る。背景には日本と同じく晩婚化・非婚化が進んでいることに加え、子育てに伴う経済的負担があるようだ。教育費にお金がかかることから結婚しても子供は持たない、持っても1人と考えるカップルが多いという。

気になるのは、韓国でも政府が20年間にわたり多額の予算を投入してきたにもかかわらず顕著な効果は出ていないということだ。日本政府も「次元の異なる少子化対策」(岸田文雄前首相)と称して多額の予算を投入しているが、どれだけの実効性を期待できるか。

日本では東京の出生率が全国で最も低い。韓国でもやはりソウルが最も低く0.58、第2の都市、釜山が0.68だった。都市の住宅事情、ライフスタイルや価値観がともに少子化の要因であることは確かなようだ。

韓国が日本以上に厳しいのは、儒教的伝統の影響で学歴競争が遥(はる)かに激しいことが大きそうだ。それ以外、事情はかなり共通している。対策を進めていく上で、お互いに参考にするものは多い。

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