.jpg)
138億年前、宇宙誕生の瞬間に生まれた素粒子のニュートリノ。今も太陽や遠くの天体から放出されている。しかし電荷を持たないため、地球のような物体も素通りし地上での発見は他の素粒子より遅れた。
そのニュートリノについて、国際研究チームが地中海の深海に観測装置「KM3NeT」を設置し追究している。先ごろ、同チームは2023年2月に宇宙から飛来したニュートリノのエネルギーが人類の観測史上、最も高かったと発表した。
その数値は約220ペタeV(ペタは1000兆の単位、1eVは電気量eの電子が電圧1Vで得るエネルギー)と推定され、別の国際研究チームが南極点で観測した最高値より桁違いに大きいという。
宇宙創成に関わるニュートリノはその特性を生かした手法や方法論によって、宇宙の実相を探る上でとてつもなく優れた道具立てになり得ると言われてきた。強烈なエネルギー値を示す今回の発見で、宇宙の謎の解明に一歩近づいた。
ニュートリノ研究では日本が世界をリードしている。1987年、小柴昌俊さんが現在の岐阜県飛騨市神岡町にあった実験装置「カミオカンデ」で、星の終末に起きた「超新星爆発」により放たれたニュートリノの観測に成功。2002年にノーベル物理学賞を受賞した。
03年に名誉都民の称号を受けられた折にお会いしたが、後進指導に強い意欲を示していた。目には見えないが、宇宙の始めから在るものへの関心を深めたい。






