トップコラムバンス演説の真髄【上昇気流】

バンス演説の真髄【上昇気流】

演説するバンス米副大統領=14日、ドイツ南部ミュンヘン(AFP時事)

バンス米副大統領の演説が波紋を呼んでいる。ミュンヘン安全保障会議で欧州の同盟国に対し、その民主主義のあり方を厳しく批判したためだ。もともとトランプ米政権の再登場を警戒していたが、それを超える激しさに右往左往の感がある。

欧州の脅威はロシアや中国といった外部ではなく欧州内部からだと価値観の問題を強調した。その意味では「欧州に対する政治思想上の宣戦布告」(仏紙ルモンド電子版)の指摘は正鵠を射ている。

例えば、不法移民排斥を掲げたドイツの「極右政党」に対する連立対象からの排除への批判や、英国における中絶サービスに反対するなどの「信心深い英国人の基本的自由」が脅かされているといった主張だ。

つまり言論、信教の自由が民主主義体制下の欧州で蔑ろにされていると警告しているのだ。米国でインテリ・エリート層に対する反発が草の根保守の「トランプ革命」を生んだように、欧州にその危機的状況を見ているのだろう。

日本も対岸の火事視できない。旧統一教会に対する解散命令請求もその範疇だろう。ジュネーブにある国連女性差別撤廃委員会は対日勧告として、選択的夫婦別姓の導入、男系男子に皇位継承を限る女性差別の撤廃などを求めている。

安全保障は軍事・外交に限らない。こうした左翼リベラル思想を克服しなければ、欧州どころか世界の安全保障の根幹が脆弱となる。まさに「わたしは、火を地上に投じるためにきたのだ」(ルカ伝)

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