トップコラムスマホが少子化を深刻にする?!

スマホが少子化を深刻にする?!

スマホを見る若い夫婦

「生殖ホルモンが減っている」――。

「バレンタインデー」の2月14日。NHKラジオを聞いていたら、こんな言葉が耳に飛び込んできた。

声の主は、朝の番組「ふんわり」のパーソナリティーを務める人工知能研究者の黒川伊保子さん。バレンタインデーということで、話題は「大人の恋」だったが、その中で出てきた言葉だ。

体の男性らしさ・女性らしさ、生殖に関わる生殖ホルモンは加齢と共に減少することは知られている。ところが近年、若者の間にも見られる現象になっているのだという。黒川さんは「生殖ホルモンも過去30年で、人類全体で数十パーセント減っている」と説明する。それを裏付けるデータがある。

令和4年版男女共同参画白書によると、配偶者や恋人がいないと回答した割合は全世代で男女とも2割以上。20代になると、男性は約7割、女性でも約5割に達する。さらに、20~30代の独身男性で交際経験のない割合は4割近く。独身女性では4人に1人の割合になる。

黒川さんによると、男性ホルモンのテストステロンの値が低下している原因は、夜中にスマホなどの電子画面を見ることで、それによってテストステロンの分泌が阻害されるからだという。

生殖ホルモンの減少は、バレンタイン・チョコレートの販売に響くなんてくらいの心配なら大したことはないが、異性に関心を持たない若者が増えるとなると、子供の数減少に直結するから放置しておけない。

少子化の要因としては女性の社会進出、子供の教育費用の高額化、価値観の変化(個人主義化)などが挙げられる。生殖ホルモンの減少は社会・自然環境の変化と関わっているように思うが、少子化も生殖ホルモンの分泌を増やすといった観点からの対策を考えた方がいいのかもしれない。

(森)

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