トップコラム大雪の原因は温暖化【上昇気流】

大雪の原因は温暖化【上昇気流】

大雪で車が進めなくなり、雪かきをする男性=4日午前、北海道帯広市

今シーズン一番の寒波の到来で、北日本から西日本の広い範囲で記録的大雪となっている。交通への影響はもちろん、屋根の雪下ろしで怪我(けが)をする人が続出し、道路の雪かき中、車にはねられる事故も起きている。

積雪は、合掌造りで有名な岐阜県白川村で2メートル60センチ、群馬県みなかみ町藤原で2メートル48センチ、長野県野沢温泉村で2メートル24センチなど。3カ所とも1度訪れたことがあるが、今の状態、ちょっと想像がつかない。

この大雪の原因としてJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)という言葉を耳にするようになった。大陸の強い寒気が南下し、いったん朝鮮半島付け根の長白山脈にぶつかって東西に分かれるが、それが日本海を南下して収束し雪雲を発達させるのだ。

もう一つの原因と考えられるのが、日本海の海水温の上昇である。大陸の乾燥した寒気が日本海上空で水蒸気を吸収するのである。青森市では1月5日に139センチの積雪を記録したが、青森県沿岸の日本海の海水温は平年より約3度も高い。水分を多く含んだ分、雪質も重くなるので厄介だ。

海水温が高くなっているのは、気流子も釣りをしながら感じるところだ。能登半島や佐渡はクロダイの釣り場として釣り人に人気があったが、近年の釣果は振るわず、その代わりメジナがよく釣れるようになった。元来メジナはもっと南方の魚だ。

大雪の原因が地球温暖化というのは一見矛盾するようだが、気候変動の悪影響はこうした形でも表れている。

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