トップコラム「新幹線のお医者さん」【上昇気流】

「新幹線のお医者さん」【上昇気流】

ドクターイエロー

「新幹線のお医者さん」として長年、安全運行を支えてきた「ドクターイエロー」。JR東海が保有するT4編成が最後の検測を終え、鉄道ファンが別れを惜しんだ。気流子は特に鉄道ファンではないが、列車が現役を引退する時、その最後の姿を見ようと集まる気持ちは分かる気がする。

テレビでラストランの映像を見ていると、本当に人間のお医者さんのように見えてきた。列車に何か人格のようなものを感じるというのは自然な感情のようだ。

機関車をわんぱく少年に擬人化したのが、子供たちの大好きな「きかんしゃトーマス」だ。原作者のウィルバート・オードリーは英国の牧師で、息子が麻疹(はしか)にかかった時、聞かせた話が始まりという。

きかんしゃトーマスには、トーマスのほか、ゴードンやジェームスなど他の機関車も登場するが、それぞれがちゃんと個性を持っている。そこからいろんなストーリが生まれる。

電車、機関車は機械にすぎない。それが動く背景には人間がいるのだが、それら鉄道員の努力が乗り移るのかもしれない。

鉄道車両に愛着が生ずるのは、外観が格好いい、乗り心地がいいということだけではなく、自分を含む多くの人たちのために懸命に働いているということがあるだろう。自家用車にそんな感情が生まれることもあるが、鉄道車両にはまた特別なものがあるようだ。テレビ画面からではあっても、ドクターイエローのラストランを見てそれがよく分かった。

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