
「ジャフメイト」という車とドライブをテーマにした雑誌がある。日本自動車連盟の監修で、最新号の「2025冬」の表紙を飾っているのが、シマエナガという愛らしい小鳥だ。
撮影は吉永勝啓さんで「北海道に生息し、体長は約10~14㌢、体重は5~10㌘ほど」と解説がある。撮影された姿は「シマエナガロケット」と吉永さんが呼ぶ飛翔姿。正面から捉えている。
白く丸い体に目とくちばしがポイントで、ロケットのような形。吉永さんは『もふもふふわふわシマエナガ』という写真集を刊行している。この鳥は多くの写真家たちを魅了してきたが、その存在を知ったのは嶋田忠さんの写真展。
2019年に東京都写真美術館で開かれた個展「野生の瞬間」だった。嶋田さんにも『雪の妖精 シマエナガ』という写真集がある。1980年に北海道千歳市に移住し、雪の季節になると庭に現れるという。
バードウオッチングの楽しさを教えてくれたのも嶋田さん。鳥への畏敬の念は幼少時代から一貫していて、その根拠になったのは力強く飛ぶ能力。人間を超越した能力で、羽を広げた瞬間そこにいなくなってしまう。
観察を重ね、全てを把握した上で撮影となる。気流子も今月バードウオッチングをした。東京都三鷹市を流れる仙川で、勝淵神社のそば。カワセミが生息していて、毎日撮影に来るカメラマンもいる。彼らを見ていると、モデルのように全ての動きを演じてみせてくれるのだった。