トップコラムマネロン対策に紙幣探知犬 フィリピンから

マネロン対策に紙幣探知犬 フィリピンから

空港で活躍する警察犬のイメージ
空港で活躍する警察犬のイメージ

フィリピンの玄関口であるニノイ・アキノ国際空港に、「紙幣探知犬」が導入されることが決定した。目的は、国際的な課題となっているマネーロンダリング(資金洗浄)対策だ。不正に現金を海外から持ち込む、あるいは持ち出す行為を水際で防ぐ狙いがある。

実は紙幣探知犬は、日本の税関も昨年に配備しており実績を挙げている。フィリピンでも空港での現金押収事例が相次いでおり、2024年6月には日本から到着した韓国人が申告なしで持ち込もうとした4700万円が押収され、12月にも中国人旅行者が香港へ4万㌦を持ち出そうとしたが、未申告のため阻止されている。

フィリピンでは、1万㌦以上の現金を持ち込む、もしくは持ち出す場合、税関や中央銀行への申告が義務付けられている。

しかし、帰国直前にカジノで勝ってしまい、その現金をそのまま持ち込む観光客もいるなど、法律を知らずに違反するケースもあるようだ。

これらの行為を見逃すことは、マネーロンダリングだけでなくテロ資金や犯罪資金の温床となるリスクをはらんでいる。

紙幣探知犬の導入は、こうした不正行為を抑制し、フィリピン国内でのマネーロンダリング対策を強化する重要な措置だ。空港の信頼性向上や国際的な評価の改善に寄与することが期待されている。(F)

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