トップコラム頼りになる街の修理屋 ブラジルから

頼りになる街の修理屋 ブラジルから

仕事柄、カメラを使うことが多い。近年はもっぱらレンズ交換式のミラーレスカメラを使っているが、困るのが修理やメンテナンスが必要になった時だ。

ブラジルでカメラやレンズを修理する時に直面するのが、費用とクオリティーの問題だ。

ブラジルは、知る人ぞ知る税金大国。その中でも関税の高さは有名で、カメラやレンズの価格は、日本の2倍以上だ。関税は、当然のことながらカメラの部品にも適用されるので、簡単な修理に想定以上の費用がかかることも。

また、正規代理店に修理を依頼したとしても、期待通りのクオリティーが得られるとは限らない。以前、レンズの精密調整で期待どおりの精度が出ず、仕方なく一時帰国時に日本で再調整した。

一方、昨年のことになるが、カメラが故障したので正規代理店に持ち込んだ際に「修理対応期間を過ぎている」と言われた。国を問わず難しいケースだ。

困って知人の写真家に相談すると、50代の店主が1人で回している修理屋を紹介してくれた。すぐにカメラを持って訪ねると、「中国から海賊版の部品を取り寄せ可能だが、それよりも他メーカーの純正パーツを改造して使おう。耐久性が上がる」と言われた。

数日後、修理が完了したとの連絡が来たが正規代理店より安く早い。知人いわく、正規代理店で直せないような修理を何度も依頼してきたという。

正規代理店以外で修理すると、以後の修理を受け付けてもらえないこともあるらしいので注意は必要だが、街の修理屋の技術の確かさと対応力に驚いた出来事だった。(S)

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »