
近年、沖縄を舞台にしたアニメ作品が注目を集めている。南城市のあざまサンサンビーチやニライカナイなどが登場する青春アニメ「白い砂のアクアトープ」や、那覇市の国際通りや栄町市場が登場するスケートボードアニメ「SK∞(エスケーエイト)」、沖縄ならではのローカルネタ満載で、現在放送中のラブコメ「沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる(沖ツラ)」などが有名だ。
これらのアニメファンたちに、実際にアニメに登場した「聖地」を巡るために沖縄に足を運んでもらおうと、18、19の両日、恩納村の沖縄科学技術大学院大学(OIST)でファンミーティングイベント「沖縄アニメーションフェスティバル」が開催された。
「SK∞」をはじめとする、さまざまなアニメの声優陣らが登場し、アニメの裏話や制作秘話などを紹介し会場を盛り上げた。「沖ツラ」で、沖縄の方言「うちなーぐち」を話す女子高校生役を演じた声優の鬼頭明里さんは、うちなーぐちに初挑戦し、収録に普段の3倍の時間がかかったとのエピソードを披露していた。
これらの動きに合わせ、「沖ツラ」の舞台となっているうるま市観光物産協会は、「聖地巡礼」のためのロケ地マップと観光ポスターを制作。市役所や観光案内所などに配布している。同協会の瀬名波良彦理事長は、地元紙などの取材に対して「アニメを通じてうるま市の自然、海、文化といった魅力を世界に発信できる絶好の機会になる」と期待感を膨らませた。
これまで、沖縄の「聖地巡礼」と聞くとNHKの連続テレビ小説「ちゅらさん」や「ちむどんどん」のロケ地などを回るイメージが強かったが、今後は一味違ったアニメファンたちによる聖地巡礼ブームがやって来るのかもしれない。
(K)